ハードウェアエンコードって、画質が良い?

 「ハードウェアエンコードはソフトウェアエンコードより画質が良いですよね?」という質問を受けることがあります。
 まず、ソフトウェアエンコードとハードウェアエンコードの違いを説明します。ソフトウェアエンコードはCPUがエンコード処理を行います。ハードウェアエンコードは専用プロセッサ側でエンコード処理をほとんど行うため、CPUの負担が少なくなります。ハードウェアエンコーダ搭載しているTVチューナー&ビデオキャプチャはソフトウェアエンコードより「CPUの負担が少ない」ということになります。これが、ハードウェアエンコードの利点になります。
 では、どうしてソフトウェアエンコードよりもハードウェアエンコードの方が画質が良いと思われているのかという疑問を解消しましょう。
 1つ目は、Canopus MTVシリーズの画質の良さがあると思います。画質の良さに定評のあるMTVシリーズ(ソフトウェアエンコードのMTV800HXを除く)はハードウェアエンコードのため、ハードウェアエンコードだと画質が良いと勘違いしてしまったと想像されます。
 2つ目は、高価な商品ほどコストをかけることができます。コストをかけられるということは、ハードウェアエンコーダ搭載し、ゴースト削減機能やノイズ削減機能や3D Y/C分離機能など画質を向上させる機能も搭載し、各部品も品質重視し、設計にも時間をかけることができます。そうして、商品化するとハードウェアエンコーダ搭載した画質が良いものが作れます。そういう商品を見て、ハードウェアエンコードは画質が良いと勘違いしてしまったと想像されます。
 ハードウェアエンコーダは特定の処理に特化することができるので、CPUよりも高速に処理しやすくなります。優れたハードウェアエンコーダなら、CPUで行うよりも画質を上げやすくなります。
 とは言っても、ビデオキャプチャは色々な要因が絡んできます。ので、ハードウェアエンコードとソフトウェアエンコードだけの違いでは、画質の善し悪しを言うことはできません。